会頭メッセージ

『苫小牧公演ツアーに向けて』~樫﨑会頭からのメッセージ Vol.65

梅雨明けとともに、東京は灼熱の陽光に晒され、熱中症への警戒を促す報道が連日繰り返されております。「太陽の街・八王子」を標榜する当市ではございますが、さすがに身の危険を覚えるほどの猛暑に加え、天候急変によるゲリラ豪雨や落雷も増えております。とりわけ屋外にて業務にあたられる企業の皆様には、「異常気象対策」に十二分のご留意をお願い申し上げます。

さて、本号でもご案内の通り、当所では現在、来年9月22日から24日にかけて、八王子の姉妹都市である北海道苫小牧市への会員ツアーを企画しております。その眼目は、「八王子千人同心」によって結ばれた両市の絆を「新内浄瑠璃劇」として創作し、八王子車人形やお囃子、八王子芸妓衆など、日本遺産を構成する諸文化財を、苫小牧の皆様にもぜひご覧いただきたいという願いにございます。舞台には、本年3月に新設され、建築家・隈研吾氏が監修に携わられた「苫小牧市民文化ホール」のグランドホール(1200席)を使用いたします。シナリオにつきましては、昨年3月にJCOMホールにて開催しました八王子桑都千景オープニングイベントにてご協力いただいた、新内小唄喜多川派三世家元・喜多川保延氏に依頼いたしました。

ご高承の通り「八王子千人同心」は、江戸の世にあって、平時は農業を営みながら、事あれば武士として幕府に仕えた約千名の集団であり、甲州街道の警備、日光東照宮の火の番、さらには北海道の警備などに従事いたしました。とりわけ蝦夷地が異国の脅威に晒されるに至り、1800年、組頭・原半左衛門を隊長とする同心子弟百名が警備と開墾のためにこの地に入ったことこそ、苫小牧市との縁の始まりであり、また苫小牧開拓の先駆けでもございました。苛烈きわまる自然環境のもと、多くの同心が命を落としたと伝えられ、未開の地を切り拓く労苦の凄まじさは、今日の私どもの想像をはるかに超えるものがございます。

先般、八王子市の担当部長とともに表敬訪問に伺いました折には、苫小牧商工会議所の会頭・副会頭にとどまらず、市長・副市長までもが総出でお迎えくださいました。苫小牧の皆様が、今なお先人の労苦に深く敬意を捧げておられることを、身をもって実感いたした次第でございます。近年、新たに八王子に住まわれる方も増え、「八王子千人同心」の存在を知らぬ向きも少なくないことと存じます。此度のツアーが、改めて八王子千人同心の遺した功績を顧みる好機となれば幸甚です。

開催まで約一年、八王子・苫小牧両市にとって実り多きツアーとなりますよう、入念に準備を重ねて参る所存でございます。

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