会頭メッセージ

『熱海視察を終えて』~樫﨑会頭からのメッセージ Vol.59

今年の「八王子まつり」は、台風や猛暑の影響が懸念されましたが、大きな混乱もなく無事終了し、約70万人の皆さまにお越しいただきました。八王子まつりは、多賀神社の「上の祭り」や八幡八雲神社の「下の祭り」の宮神輿渡御、氏子町内による山車巡行や八王子芸妓など、来街者の皆さまに「日本遺産」構成文化財の多くをご覧いただける絶好の機会でもあります。「日本遺産」という観光資源をより身近に感じていただける八王子まつりのあり方については、今後主催団体の一員として考えて参りたいと思います。

さて、7月下旬、当所議員である㈱JR中央線コミュニティデザイン小澤社長のご縁で、熱海商工会議所より同市の観光施策について勉強する機会をいただきました。
ご存じのとおり、熱海は首都圏からのアクセスが良く、かつては団体旅行の温泉リゾートとして大変な賑わいを見せていましたが、バブル崩壊後は観光客が激減し、街は衰退の一途をたどりました。それが2011年頃を境にV字回復を遂げ、その後のコロナ禍を乗り越え、現在では学生や若者といった新たな客層の獲得に成功し、まちは活気を取り戻しています。熱海商工会議所では、地域ならではの魅力ある地元商品を『熱海ブランド(A‐PLUS)』として認定し、全国に情報発信する取り組みを実施しており、観光振興に大きく貢献しています。
当日は担当する阿部事務局長より種々話を伺った後、会議所北側に隣接する「熱海銀座商店街」を案内いただきました。洒落たスイーツ店や老舗海産物店など新旧の店舗が混在する商店街にあって、平日の午前中にもかかわらず、多くの若い女性グループやカップルが、食べ歩きや写真撮影をして楽しんでいました。またJR東日本グループが運営する駅ビル「ラスカ熱海」においても、夏休み期間中とはいえ、旅行客や家族連れが各フロアを満遍なく満たしている様子を見るにつけ、一時期の寂しい温泉街の面影は全く感じられませんでした。

若い女性をターゲットとしたまちづくり、首都圏に近い温泉地としての強み、年間を通じて開催される海上花火など、地元の観光資源を上手く組み合わせることでメディアにも多く取り上げられ、その相乗効果としてさらなる誘客を生み、人口3万人の都市とは思えない活況を呈しています。インバウンドよりも、まず地域住民に愛される店づくり、お土産品の掘り起こしを中心に据えたという、地域性に配慮した活性化の考え方には、大いに共感する点がありました。
視察後、早速参加したメンバーで集まり、今回の学びを八王子に活かす方法について議論いたしました。様々な可能性を予感させるいい意見交換となりました。今回の学びを糧に、新たな観光振興の一歩を踏み出すべく検討を重ねてまいります。

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