本年も残すところ2週間余りとなりましたが、第8波と言われるコロナ感染拡大もあり、これから忘新年会シーズンを迎える飲食店への客の動きは今一つ鈍いようです。企業や官公庁の顧客が多い市内飲食店の中には、未だコロナ以前の売上の三分の一にも満たないといった声も聞かれ、間もなく丸三年となる長期化したコロナ禍で、初期に借り入れたコロナ関連融資の返済猶予が終わりを迎える中、事業継続に困難を来し始めている飲食店が増えてきているというのが実感です。
当会議所では、随時経営相談や融資あっせん等に応じているところですが、そうした厳しい経営にある会員への支援を進める一方で、いかに街に人流を促していくか、その魅力や仕掛けをどう作るのかということも重要な仕事だと考えています。ここで10月にオープンした多摩地区最大級の展示場「東京たま未来メッセ」や、先月26日の中町「桑都テラス」の開設など、中心市街地に新たな集客施設が完成したことは喜ばしいニュースですが、今後は来場者や来街者と街の商店や飲食店、サービス業との繋がりをどう作っていくかの「仕組み作り」が大変重要となって参ります。八王子市や観光コンベンション協会、まちづくり公社等と連携を図りながら、お互いに知恵を絞っていく必要があります。
また先月は、公務ご多用の中、萩生田衆議院議員(自由民主党政務調査会長)に会議所にお越しいただき、副会頭並びに7部会の正副部会長との懇談会に出席いただきました。萩生田代議士からは1時間に渡り、今の海外情勢や経済環境を踏まえた政府の方針、今国会での補正予算等における中小企業施策について縷々詳細な説明をいただきました。特にこれからの日本を支えていく人材への投資育成、そして円安を活かした中小企業製品の海外への販路拡大支援について強調されました。質疑応答では、最低賃金の問題や残業規制、人手不足、原材料の高騰、金融政策など、それぞれの部会や業界が抱える課題について報告や意見要望がありました。こうした地元選出の国会議員に地域企業の声をお伝えし、国の中小企業施策に反映いただくことも商工会議所の役割だと考えており、今後も議員のお時間の許す限り、逐次お伝えをしていく所存です。
間もなく令和5年を迎えるわけですが、引き続き立ち止まることなく、会員企業の皆様の為に会議所活動を推進して参りたいと思います。