令和4年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
さて、昨年は緊急事態宣言が度々発出され、まん延防止等重点措置も含めると一年の大半が「非常事態」という中での企業活動を余儀なくされました。地域商工業の振興を使命とする当会議所としましては、中小・小規模事業者の皆様への事業継続に向けたご支援は元より、「人流なくして活性化なし」を信念に、「日本遺産」認定をテーマとした中心市街地での集客イベント(わくわくフェア)を率先して開催するなど、「今出来ることは何か」を考え、実行して参りました。
長期化するコロナ禍にあっては、会員企業が会議所に求める支援内容も都度変化いたします。昨夏実施しました新型コロナウイルスの「職域接種」は、特に飲食や観光業界からの強いご要望にお応えする事業となりました。一早くエントリーをした結果、国から3,000名分のワクチン提供をいただき、本人の意思で接種を希望しなかった10名を除く2,990名に実質的な100%接種を実施することが出来ました。「職域接種」は、従来業務とは全く趣きの違う仕事でしたが、コロナ禍で会議所に求められた企業の切実なニーズでした。なお「職域接種」につきましては、本年「3回目接種」の実施に向けて、目下準備を進めているところです。
また、昨年も中小企業向けの補助金や給付金が次々と予算化されました。「地域中小企業のコロナ対策窓口」として、国や行政の期待にもしっかりお応えできるよう、人員を増強し窓口を広げ対応いたしました。そうした活動に注力した結果、お蔭様で昨年11月には4,000会員を達成いたしました。今年度も残り3か月ですが、年度内に「4,200会員」を新たな目標に据えて進めて参ります。
「デジタル化推進」への取り組みも引き続き継続いたします。但し、全て「デジタル化」を進めることがいいかどうかは慎重な判断を要すると思っています。「アナログ」な部分を残した方が上手く機能するものもあるでしょうし、「デジタル化」についていけない企業へのフォローアップも同時に行っていく必要があると考えます。
「人材確保」の事業については、委員会を通じて議論いただいておりますが、年内のなるべく早い段階でサイト開設ができたらと思います。大企業に偏在する「定年退職間近の方々」の情報と「人材不足に悩む市内の中小企業」とをWEB上で無料マッチングすることを通じて、皆様の「人材確保」の一助になればと考えております。
まちづくりでは、本年秋には「東京たま未来メッセ(東京都立多摩産業交流センター)」や「中町」の再整備事業がオープンを迎え、MICE都市を目指す八王子にとっては重要な一年となります。多摩地区の近隣都市とも連携をしながら、八王子の活性化に一層努めて参ります。 時代は常に「変化」をしています。過去に捕らわれず、常にアンテナを高く掲げ、今年も“時流を意識した活動”をスピード感を持って実行して参ります。
本年が、地域経済の本格的な再生に向けた年になりますことを心より祈念申し上げ、 年頭のご挨拶とさせていただきます。(了)