会頭メッセージ

『車座の声を施策へ』~樫﨑会頭からのメッセージ Vol.18

コロナ感染者数が急減し、街の人流は少しずつ戻ってきたように感じています。「第六波」流行の懸念はあるものの、ワクチン接種は進捗しており、ひとまず足元の経済活動が動き始めました。先月23日に開催した西放射線ユーロードでの「わくわくフェア」ですが、今年は「日本遺産」をテーマに、久しぶりの中心市街地イベントとして開催し、好天にも恵まれ、大変多くの方にお越しいただきました。初めての試みでしたが「人流」をいかに作り出していくか、コロナ禍でもできる限りのことは実行して参りたいと思います。

さて、先月9日、萩生田経済産業大臣からの要請を受けて、当会議所7部会の代表者にお集まりいただき、意見交換会を開催しました。岸田首相の「車座で話を聴こう」との方針通り、大臣として初の車座の相手に当商工会議所を選んでいただいたことは、非常にありがたいことでした。当日の限られた時間を有意義なものとするため、各部会には当日の発言内容や意見要望について取りまとめを行っていただき、事前に大臣にもお伝えいたしました。お蔭で、当日即座にご回答いただけたものもいくつかあり、実りのある会合になったのではと思っております。内容については、会報に記載の通りですが、改めて各部会や商店街のお話を伺っておりますと、それぞれの業界の悩み、課題が実に多様化していることを実感いたします。
私からは二点お願いさせていただきました。一点目は昨年実施しました「プレミアム付き商品券事業」再実施のための予算化です。地域と期間を限定するこの事業は、前回42億円の予算のうち「99.75%」の使用率からも分かる通り、その期間内に確実に地域で消費がなされます。多くが「貯蓄」に回ってしまったとされる一人10万円の「特別給付金」と比べますと、地域経済には余程効果的です。もう一点は、国の「中小企業施策」は中小企業でも「中規模以上の企業」を想定したものが多く、大多数を占める「小規模事業者」向けになっていない印象があります。「中小企業」と一括りにせず、企業規模に応じたきめ細かい支援について検討いただくようお願いしました。

意見交換の間、大臣は丁寧にメモを取り、各部会の発言ごとにそれぞれに前向きなコメントをいただきましたが、もちろん全ての要望に応えられる訳ではないと思いますし、国にお願いするばかりでもいけないと思います。我々事業者として為すべきこと、国として為すべきこと、お互いの役割を理解し使命を全うすることで相乗効果が生まれ、企業としての経営力、国全体の経済力は上がっていくものと考えます。
国の経済政策を引っ張っていくリーダーが地元にいる、これほど心強いものはありません。今後は一層公務が忙しくなるかと思いますが、大臣とは時間の許す限り情報交換をさせていただき、「現場の声」をお伝えして参りたいと思っております(了)

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