コロナ感染者数は減少に転じ、「緊急事態宣言」は9月末で解除となりました。当会議所でも実施いたしましたワクチン接種については、必要回数のワクチン接種終了者が6割に達し、ここで国の新たなリーダーも決まり、経済活動再開に向けた期待は高まるところですが、飲食店については、都の認証を受けないと酒類提供が認められず、また営業時間を制限されるなど、依然厳しい状況は続いております。
先般、交通・観光・飲食部会の前田部会長と中心市街地の飲食店について情報交換を行いました。テイクアウトに大きく舵を切った店、ランチ中心に営業する店、要請に従わず酒類提供しながら深夜まで営業する店等様々あると伺いました。この1年半、各店舗では雇用を守るため、経営を維持するため、国からの自粛要請の中で大変な葛藤、ご苦労があり、それぞれの経営努力、経営判断の中でのことと理解しております。
「地域経済活性化」を第一義とする商工会議所といたしましては、「どうやって街に人の流れを作っていくのか」を考えることは使命であると思っています。「人流」なくして地域の活性化はあり得ません。今、前田部会長には先般の職域接種で配布した「ワクチン接種証明書」の活用について検討いただいているところであり、以前のような賑やかな中心市街地を取り戻すべく知恵を絞っています。今月23日に開催する「わくわくフェア」では、これまでの部会や団体がテントを張る形式ではなく、「日本遺産」認定を受けた八王子の伝統文化を街中で体験できる企画といたしました。イベントを「中止」にはせず、少しでも人流を戻す試みは続けて参りたいと思います。
一方で、市外からの「人流」を促すテーマとして、先日富士吉田商工会議所の堀内会頭(富士急行株式会社代表取締役社長)とお会いし、「郡内地域」の皆様と人的交流を進めていくことで合意いただきました。山梨県の「郡内」と呼ばれる都留一帯の当地域は、八王子とは「高尾山」と「富士山信仰」の関係や織物業の発展等を通じて歴史的にも深い繋がりのある地域であり、「富士急ハイランド」を始め、富士山、富士五湖、ゴルフ場などの観光資源が非常に豊富です。また八王子の職場に通勤している方も多く、今後相互で観光イベントなどが企画できないか、地域の商工会とも連携しながら進めて参りたいと思います。
「会員増強」につきましては、お蔭様で4,000会員に向けて順調に推移しております。会議所の安定した組織運営と価値向上の為には、一社でも多くの事業所の皆様に仲間に加わっていただくことが重要です。令和3年も残すところ3か月を切りましたが、できれば年内の目標達成に向けて、引き続き役員議員並びに会員の皆様のご協力をお願いいたします。(了)