会頭メッセージ

「コロナ禍で頑張る会員企業のために」~樫﨑会頭からのメッセージ Vol.9

樫﨑会頭

年が明け、新年を迎えたという実感がないまま、既に一月余りが経過いたしました。「実感がない」というのは、1月8日から開始された『緊急事態宣言』により、不要不急の外出自粛、飲食店の休業や夜間の時短営業、大人数での会食控えなど、従来の新年の過ごし方が思うように出来なかったからでしょうか。

各団体の「新年会」は、そのほとんどが「中止」となり、当会議所でも、1月26日開催に向けて、「感染対策を講じながらどう開催できるか」とアイデアを巡らせながら準備を進めておりました「新年議員賀詞交歓会」も、「緊急事態宣言」の期間内とあっては止むなく断念せざるを得ませんでした。お世話になっている皆様に新年のご挨拶をする場も少なく、何とも寂しい令和3年がスタートいたしました。

終わりの見えないコロナ禍にあって、商工会議所として与えられた使命をどう全うしていくべきか、地域経済の為に何が出来るのかを考えるにあたり、まずは会員事業所の皆様が今何にお困りなのか、地域経済の状況を正確に把握する必要があると考えております。

中小企業相談所では、国や行政による支援策をスピーディにお伝えし、活用のお手伝いをさせていただいているところですが、厳しい経営環境に置かれている飲食業界については、一方で、これから緊急事態宣言中の時短に応じた店舗に「一日6万円」が給付されることもあり、昨年の「持続化給付金」や「雇用調整助成金」、11月末以降の時短協力金などを含めますと、業種や規模によっては、若干救済されている店舗もあるかと思います。

しかし、休業や時短営業を行う飲食店に、酒類や食材を卸している業者や、外出自粛の影響を直接受けている商店や物販、観光業などは依然厳しく、各業界の景況を随時見定め、公平できめ細かな支援が必要な段階になっていると考えます。現在、国では第3次補正予算が組まれ、また八王子市でも補正予算の検討が始められているようですが、当会議所といたしましては、八王子市とは常に連携し、今本当に困っている事業所の皆様が、確実に施策の恩恵を受けることができるよう引き続きサポートして参りたいと存じます。

まちづくりの事業に関しては、昨年10月、中町に「まちなか休憩所・八王子宿」がオープンし、当地に近接するもう一つの核となる「中町Aプロジェクト」もいよいよ具現化に向けて概要が見えて参りました。歴史文化活動の場としての「伝統文化伝承・交流スペース」、新たな老舗の創出を目指す飲食等の「店舗」、伝統文化伝承のための「人材育成スペース」で構成される当施設は、令和4年度の竣工に向けて一歩踏み出しました。長引くコロナ禍で空きテナントが増え、活気が失われつつある西放射線ユーロードに、新たな賑わいを呼び起こす起爆剤として、今から大変期待をしております。

これまでの経験則が通用しない難しい経済環境ではありますが、コロナに負けないで必死に頑張っている会員企業の皆様に常に寄り添いながら、「八王子が一番」を胸に、これからも前進して参りたいと思います。(了)

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