会頭メッセージ

「存在感のある商工会議所を目指して」~樫﨑会頭からのメッセージ Vol.5

樫﨑会頭

1月に我が国でのコロナウイルス感染者が報告されてから9か月、全国の商工会議所で「新型コロナウイルスに関する経営支援窓口」を設置し、事業者の皆様から資金繰り等の相談に応じているところですが、去る9月17日、上部団体である「日本商工会議所」の会員総会に出席し、三村日商会頭の挨拶を伺って参りました。

要旨をお伝えしますと、GDPが年率換算でリーマンショックを超える過去最大の減速となり、感染再拡大の懸念から依然回復には力を欠く状態であること、中小・小規模事業者の多くは需要の蒸発という経験したことのない事態に直面しており、国や地方自治体の支援策を活用しながら、事業継続に向けてきめ細かな支援が必要とされている、従って感染防止対策と経済活動両立に向けた環境整備を行うと共に、経営者自らもこの難局を乗り切るための自助による取り組み、新たな販路拡大やビジネスモデルの見直しを、商工会議所としてこれまで以上に支援していく必要がある、とのことでした。
国のなすべきこととしては、「デジタルとリアル」、「分散と集中」、「経済安全保障とグローバリゼーション」というキーワードを上げられた後、中小企業の活力向上に向けた政策について、具体的に以下の3点を強調されました。

1点目は、全国に3万社ある「100年企業」の秘訣は「環境変化への対応力」にあり、コロナを契機に新製品開発や国内外への販路開拓等、積極的に挑戦する経営者を後押しするもの。2つ目に、今回表面化したデジタル化の遅れを克服するための専門人材活用、デジタル技術を活用した付加価値の向上という点。3つ目に、とりわけ製造業における大企業からの不利な取引価格を迫られる状況を踏まえ、サプライチェーン全体でフェアに分かち合う「大企業と中小企業の新たな共存共栄関係の必要性」でした。
更に、東京一極集中のリスクと地方創生、GoToキャンペーンの活用、来年の東京オリンピック・パラリンピック開催等、感染防止と観光振興の両立について難しい舵取りが求められているとし、海外を含めた全国の商工会議所ネットワークを最大限に活用して、中小企業の発展、ひいては日本の再生に向けて日商会頭として先頭に立って頑張っていく、という力強い言葉で締めくくりました。

総会終了後、菅内閣発足で再任となった萩生田文部科学大臣の大臣室を訪問し15分程会談しました。大臣からは、菅内閣においても引き続き職責を全うしていくという意気込みを伺い、私からは、新総理から信任を受けた大臣を八王子としても誇りに思う旨お伝えして参りました。

先の三村会頭のお話は、八王子商工会議所の役割、存在意義を改めて確認する良い機会となりました。先人が築いてこられた120年を超える当会議所の信頼と実績を、19代会頭として確実に将来に引き継いでいかなければなりません。長期化するコロナ禍において、八王子市とは益々連携を密にし、地域経済を担う経済団体としてやるべきことをしっかりやっていく、その為には、会員の皆様のご意見を幅広く拝聴し、集約し、時の会頭として“間違いのない判断”をしていくことを常に念頭に置きながら、八王子商工会議所一丸となり、「八王子が一番」に向かって前進して参りたいと思います。(了)

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