『田辺会頭からのメッセージ』

Vol.35 「大災害に忍耐と英知を」


今まで私たちが経験したことのない大震災が東北・関東地域を襲いました。大地が揺れる、この言いようのない恐怖を生まれて初めて体験しました。連日、テレビが伝える被災地の惨状は正視に堪えない場面ばかりです。

大地震と大津波によって、2万人をはるかに超える死者・行方不明者が出ています。信じたくありませんが、これは現実なのです。犠牲になられた多くの方々に深い哀悼を捧げ、被災された皆様に心からのお見舞いを申し上げます。

さらに今回の大災害は今までにない恐怖感と不安感を国民に与えています。それは原子力発電所の破損と放射能の拡散という深刻な事態の発生です。関係者の努力によって、一日も早い安全の確保が待たれます。

この原発災害によって引き起こされた電力不足は、計画停電という形で、私たちの生活や社会活動を直撃しています。今後長期に及ぶであろう電力不足に対して、私は停電ではなく、社会全体の節電によって安定供給の工夫をするべきだと考えます。

今回の大震災は私たちの今後の生活や企業活動のあり方、あるいは我が国の経済のあり方に対して、大きな警鐘と受け止めるべきだと思います。スイッチ一つで何でもできる便利過ぎる日常生活、電気を失うとまったく機能しなくなる業務、生産体制など、改めて電気が全ての社会活動・生産活動に気づかされました。

私は今回の大災害に直面し、経済活動の担い手である商工会議所は何をなすべきかについて考えてみました。

その一つとして、商工会議所は地域ごとの独立した組織であると同時に、日本商工会議所を中心とする全国的な連携組織でもあります。この連携の力を活かして、今後長期にわたる災害の復興計画にどう参加し、寄与できるのか、早急な検討が必要だと考えます。

その二として、今後電力の供給を含めて、様々な制約を受けるであろう企業活動に対して、そのペースダウンを最小限に食い止める対策と支援策を考えるべきだと考えます。このことが結果的には災害復興を支えることにつながるからです。

第三として、各商工会議所が、それぞれの地域に経済活動をいかにして盛り上げていくのかを、改めて検討するべきだと思います。八王子商工会議所では、すでに今年から「地産・地消・地活」の推進に取り組んでいます。これをさらに加速させたいと考えます。

大震災という未曾有の天災に直面し、一層の結束をはかり、被災地の復興を柱に、英知を結集し、共に汗する組織でありたいと願っています。

平成23年4月1日


ご意見・ご感想(メールの場合)はこちらからどうぞ。

『田辺会頭からのメッセージ』バックナンバー

Vol.102 『世界をリードする国へ』
Vol.101 『ポジティブ思考の一年に』
Vol.100 『商工会議所が担う役割の重要性』
Vol.99 『集大成の4期目に臨んで』
Vol.98 『責任を果たすことの重要性』
Vol.97 『熱かった八王子の夏』
Vol.96 『努力する企業が報われる経済政策を』
Vol.95 『質を高める努力を』
Vol.94 『不透明さを増す世界経済なかで』
Vol.93 『熊本地震の一日も早い終息を願って』
Vol.92 『明るい新年度へのスタート』
Vol.91 『地方創生元年に向けて』
Vol.90 『地方創生は地域事業者の活力強化から』
Vol.89 『官民協働のまちづくり』
Vol.88 『八王子の発信力を高める』
Vol.87 『地方創生に向けて』
Vol.86 『今年も賑わった八王子まつり』
Vol.85 『伝統文化、行事を守り継承する意義』
Vol.84 『地方版総合戦略策定のあり方』
Vol.83 『継続は力』
Vol.82 『新年度を迎え』
Vol.81 『つぎなる交通体系整備への取組み』
Vol.80 『今こそ、企業イノベーションのとき』
Vol.79 『グローカル産業都市・八王子を目指して更なる努力を』
Vol.78 『八王子のポテンシャルの発信』
Vol.77 『創立120周年記念事業は次へのステップに』
Vol.76 『地方創生への期待』
Vol.75 『更に賑わう八王子まつりを目指して』
Vol.74 『暑い夏に、熱い議論を』
Vol.73 『更に高まる圏央道』
Vol.72 『景気の腰折れのない政策を』
Vol.71 『まちづくりに一層の努力を』
Vol.70 『重要な年、平成26年度を迎えて』
Vol.69 『緊急事態への備え、その重要性を考える』
Vol.68 『チャンスにはスピード感を持って、積極的に』
Vol.67 『年頭所感』
Vol.66 『八王子の素晴らしさをアピールすることの大切さを』
Vol.65 『3期目を迎えて』
Vol.64 『任期3年を振り返って』
Vol.63 『大盛況の八王子まつり』
Vol.62 『国民の期待感を大事に』
Vol.61 『中心市街地再生への第一歩を』
Vol.60 『期待感から、実体経済へ』
Vol.59 『風を感じる花と緑の遊歩都市をめざして』
Vol.58 『新年度のスタートにあたって』
Vol.57 『2月の事業を振り返って』
Vol.56 『八王子のまちづくりが進む一年に』
Vol.55 『平成24年を振り返って』
Vol.54 『まちづくりの次なるステップへ』
Vol.53 『セレオ八王子北館のオープンに期待して』
Vol.52 『ロンドン・オリンピックを顧みて』
Vol.51 『まちの歴史を活かすまちづくり』
Vol.50 『地域の代弁者として』
Vol.49 『八王子の将来に民の力を』
Vol.48 『消費減少社会への対応』
Vol.47 『連携の力を生かして』
Vol.46 『先ずは挑戦を』
Vol.45 新市長への期待
Vol.44 「地産・地消・地活」の具体的展開をはかり、成果をあげる年に
Vol.43 「試練を乗り越えて」
Vol.42 「秋の行事に思う」
Vol.41 「本道は内需」の拡大
Vol.40 「理解と協力そして実行へ」
Vol.39 「駅ビルの新たな活用にむけて」
Vol.38 「八王子が一つになって」
Vol.37 「平成22年度を振り返って」
Vol.36 「政治が真の力を発揮し、復旧復興を」
Vol.35 「大災害に忍耐と英知を」
Vol.34 「そごう八王子店閉店とまちづくり」
Vol.33 「<地産地消地活>の社会実験を」
Vol.32 「急がれる国家ビジョンの確立 八王子の地産地消を促進」
Vol.31 「次は北口の再開発に」
Vol.30 「2期目への決意」
Vol.29 「祭りとまちの広場」
Vol.28 「日商政策懇談会と口蹄疫」
Vol.27 「消費税に思うこと」
Vol.26 「厳しさを乗り越えて」
Vol.25 「花と緑に憩うまち」
Vol.24 「動き出した会議所改革」
Vol.23 「声に応える努力を」
Vol.22 「一体何を……」
Vol.21 「厳しさのなか挑戦する一年に」
Vol.20 「一年を振り返って」
Vol.19 「会頭会議で情報交換」
Vol.18 「民の力が生んだ“黒壁のまち”」
Vol.17 「新政権に望むもの」
Vol.16 「金融と堅実な経営」
Vol.15 「商工会議所の仕組みと活動」
Vol.14 「ブロック制の導入を」
Vol.13 「お知らせする努力を」
Vol.12 「まちはキャンパス~大学コンソーシアム八王子の設立」
Vol.11 「八王子の顔として」
Vol.10 「一人ひとりの判断と努力で」
Vol.9 「会員訪問と交流懇談会で手応え 不況対策にも全力を」
Vol.8 「金融危機の改善に全力を」
Vol.7 「新たなパートナーとして」
Vol.6 「政治に期待するもの」
Vol.5 「総合的な展示館を」
Vol.4 「安全な街への願い」
Vol.3 「心の交流」
Vol.2 「多摩のいぶき」
Vol.1 「会員訪問を第一歩として」