『田辺会頭からのメッセージ』

Vol.21 「厳しさのなか挑戦する一年に」


新年明けましておめでとうございます。会員の皆様にとり本年が希望に満ちた一年となりますようお祈り申し上げます。

私は、昨年の年頭のご挨拶を、「明日の明るさに期待しながら……」と結びました。一年後の今日、その期待は叶いませんでした。

我が国は、深刻な円高やデフレの進行、失業率の高止まり等々、暗い閉塞感に覆われています。

さらに、企業業績の悪化は国や地方自治体の税収不足を招き、その経営をも危うくしています。残念ながら、嵐の中の船出が今年の実態であります。

しかし、こうした厳しい時代だからこそ、現状を直視し、改めて事業や経営の有り様を見直してみるという発想が大切だと思います。

厳しい現実に負けず、挑戦する一年であって欲しいと思います。

◆より身近な存在に

私は、平成十九年十一月に会頭職に推されて以来「存在感のある商工会議所」の実現に向け汗して参りました。

この二年間、私は商工会議所を支えて下さる“会員の皆様との距離をいかにして縮めるか”に腐心して参りました。

一昨年から取り組んだ職員による全会員訪問事業はその手始めの取り組みでした。

会員の皆様のたくさんの声の中から、地域における商工会議所の存在の希薄さ、地域に足を下ろしていない商工会議所の不安定な実態を知ることができました。

寄せられた五百を超えるご意見の中で、私が一番ショックを受けたのは「困ったときに会議所が思い浮かばなかった」という一言でした。

現在、二回目の会員訪問を行なっています。その中で「会議所が変わった」という言葉をいただくことが私にとって一番の励みになっています。

いかにして皆様に近づけるか、皆様と悩みを共有できるか。そして「何はともあれ会議所へ……」という存在感の高まりを期待しています。

◆地区制度を導入

私は、昨年「地区制度」の導入を検討し、その制度化を進めて参りました。

はちおうじ会議所だよりでも何度かお知らせしましたが、市内を八つの地区に分け、その地区ごとに会議所議員の責任者を置き、担当職員を配属し、地域の視点から会議所の事業運営を組み立て直したいと考えています。

今年から「地区制度」を本格的に運用します。会員の皆様から見て、商工会議所の存在が少しでも近くなったと実感していただけるような会議所運営の実現をお約束します。

昨年の会員交流懇談会は、この八つの地域ごとに実施しました。

大きく変わったことは参加者が大幅に増加したことです。これは大変うれしいことです。

私からの「まちづくりへの提言」にも多くの賛意とご意見をいただきました。皆様との距離が近づきつつあることを実感した懇談会でした。

◆まちづくりへの提言

商工会議所の本来業務は、会員の皆様へのご支援と地域のまちづくりに対する建設的な提言活動にあると思います。

商工会議所では、昨年一年かけて、JR八王子駅から京王八王子にかけてのまちづくりプランを検討し「まちづくり戦略考」として取りまとめました。

東京都が産業技術研究センターの跡地に計画している「産業交流拠点」を核に、明神・旭町地区の一体的な整備構想を描いたものです。(計画の内容は、この会報に詳しく掲載してあります。)

商工会議所は、経済人の自由な発想のもとに、行政では描きえない、二十年・三十年の将来を見通したまちづくり戦略を考え、提案し、世論の形成を図ることも義務の一つだと考えています。

そんな思いから、軌道系の交通体系まで取り込んだまちづくりプランを提案したもので、今後ともマクロ的な視点から、夢のある八王子の将来像を提言してゆきたいと考えております。

経済活動の面では、大変に厳しい一年が予測されますが、会員の皆様との密接な連携のもと、地に足の付いた堅実な会議所運営を心がけ、ご期待にそえる会議所であり続けたいと願っています。

会員の皆様のさらなるご支援をお願い申し上げ、年頭のご挨拶とします。


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