『田辺会頭からのメッセージ』

Vol.10 「一人ひとりの判断と努力で」

Vol.10「一人ひとりの判断と努力で」

立春も過ぎ暦の上では春を迎えています。一月は例年通り、各業界・団体の新年会が連日のように行われました。立場上一日に三つ四つと重なる日もあり、慌ただしい一月でした。

今年のような世界的経済危機の中にある状況で、それぞれの団体の様子に気を配りながら新年会の席に伺いました。懇談の中での各業界の方々のお話は、総じて厳しい内容のものばかりでした。

1月20日にアメリカのオバマ大統領が就任しました。今回の経済危機の震源地となったアメリカ。経済的には最も傷んでいるアメリカですが、就任式の熱気や圧倒的な支持率からは、新大統領のもとで、皆が協力し、努力していこうという空気を強く感じました。アメリカにおいて、このような世論形成を背景にして、効果的な対策が実施されるなら、この大きな不況を必ず克服していくものと期待しています。

一方、我が国に目を転じましと、このような非常事態にも、相も変わらず政治が混迷しています。政府の方針や対応にもいろいろ問題がありますが、野党側の姿勢にも大きな責任があると思います。

政府与党も、野党もこのような危機的な経済状況の中で「政治が今決断し、速やかに実行しなければならない課題」は何であるのかは、恐らく共通してわかっているはずだと思います。それなのに国の将来や国民の立場ではなく、党利や選挙を意識しての対応に終始している状況は、私たちの感覚では全く理解できないところです。

アメリカにおいても、政治上の駆け引きは当然あるものと思いますが、今はそれを置いて、国を挙げて非常時に立ち向かっていこうとしています。オバマ大統領だから可能だったという見方もありますが私は違うと思います。アメリカという国の歴史を見ると、国家の非常時に対しての国民のあり方は常にそうであったことを示しています。

我々日本人が考えなければならないことは、ここ数十年来、肝心な世論の形成をマスコミ任せにしてきたということです。国民一人ひとりが真剣に考えた集大成が世論のはずです。この未曾有の経済危機の中で「自らの判断を示す」という原点にもどらなければなりません。

今後、あらゆる場面で、ピンチをチャンスに変えていく一人ひとりの判断と努力が、この大不況を乗り切っていく原動力になるものと信じています。お互いに一生懸命頑張りましょう。


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